トレンチコートの秋春の違いは？｜色・素材・インナー選び

「トレンチコートの秋春の違いって何？」「同じコートでも季節で着方を変えたい」
そんなふうに感じて、このページを開いた人も多いと思います。

トレンチコートは、春と秋の「季節の変わり目」に活躍しやすいアウターです。
ただ、春っぽく見える着こなしと、秋らしく見える着こなしには、
色・素材・インナー（中に着る服）の選び方に、少しコツがあります。

この記事では、トレンチコートの秋春の違いを、

• 色の選び方
• 素材・厚みの違い
• インナーや小物の合わせ方
• 1着で秋春を着回すコツ

などのポイントに分けて、分かりやすく解説していきます。
どの季節も否定せず、「自分にとってちょうどいい着こなし方」を見つけられるような内容を目指しました。

トレンチコートの秋春の違いは？まずは全体像をチェック

まず知っておきたいのは、トレンチコートそのものに「秋用」「春用」といった明確な決まりはないということです。
ただ、一般的には次のような違いが意識されることが多いです。

ポイント	春のトレンチコートのイメージ	秋のトレンチコートのイメージ
色	明るめベージュ・ライトグレー・淡いカラーなど、軽やかな色	ネイビー・カーキ・ブラウン・深めベージュなど、落ち着いた色
素材・厚み	やや薄手〜中厚、裏地なし・薄い裏地	中厚〜ややしっかりめ、裏地あり・ライナー付きも多い
インナー	シャツ・ブラウス・薄手ニット・カットソーなど	ニット・タートル・スウェット・シャツ×ニット重ね着など
全体の印象	軽やか・爽やか・明るい	落ち着いた・深みのある・こなれた

同じトレンチコートでも、インナーと小物の組み合わせ次第で「春っぽくも秋っぽくも見せられる」のがポイントです。
次のセクションでは、「いつからいつまで着られるのか」「気温の目安はどのくらいか」も含めて、もう少し詳しく見ていきます。

トレンチコートを着る時期と気温の目安｜春と秋のシーズン感

トレンチコートを着るタイミングに、はっきりしたルールはありません。
ただ、さまざまなファッション情報を参考にすると、春はおおよそ「2〜4月」、秋は「10〜12月初め」くらいに着られることが多いと言われています。
（地域やその年の気候によって大きく変わる場合があります）

気温10〜20度くらいが目安になりやすい

トレンチコートが活躍しやすいのは、気温10〜20度前後くらいの日とされることが多いです。

• 10度前後：インナーをしっかり着込む＋マフラーなどで調整
• 15度前後：ライトアウターとしてちょうど良いことが多い
• 20度前後：日中は暑く感じる場合もあるので、薄手インナーで軽めに

もちろん、寒がり・暑がりなどの体質や、風の強さ・日差しによって体感は大きく変わります。
「この温度なら必ずトレンチコートがちょうどいい」と言い切ることはできないため、
あくまで一つの目安として考えるのがおすすめです。

「春なのに暑い」「秋なのに寒い」日にどう調整する？

季節の変わり目は、朝晩と日中の寒暖差が大きいのが悩みどころです。
そんなときは、次のような工夫をするとバランスが取りやすくなります。

• 朝晩の冷え対策に、ストールやマフラー・薄手のカーディガンをプラス
• 日中暑くなりそうな日は、脱ぎ着しやすいインナー（シャツ・カットソーなど）にしておく
• 足元をスニーカーやローファーにして、重さを調整する

こうした調整の主役になるのが、インナーと小物です。
次のセクションからは、秋と春それぞれの
色・素材・インナー選びのポイントを、もう少し具体的に見ていきます。

秋のトレンチコートの特徴｜色・素材・インナー選びのポイント

まずは秋のトレンチコートから。
秋は、だんだん気温が下がっていき、色づいた景色やこっくりした色味の服が増えてくる季節です。
トレンチコートも、少し落ち着いた雰囲気のものを選ぶと、周りの空気となじみやすくなります。

秋らしく見える色の選び方｜落ち着いたトーンで季節感を

秋のトレンチコートで人気なのは、次のような色です。

• キャメル・濃いめのベージュ
• ネイビー
• カーキ・オリーブ
• ブラウン・モカ

これらの色は、ニット・デニム・チェック柄など、秋冬に増えるアイテムとの相性が良いのが特徴です。
「春も着たいけれど秋の雰囲気も大事にしたい」という場合は、
やや明るめ〜中間トーンのベージュやグレージュにしておくと、季節をまたいで使いやすくなります。

秋向きの素材・ディテール｜少しだけ“頼れる”厚みを

秋は、朝晩が冷え込む日も増える時期です。
そのため、秋向きのトレンチコートには次のような特徴があることが多いです。

• コットンやポリエステルなどの、ややしっかりした生地感
• 裏地あり・ライナー付きで、風を通しにくくしている
• 膝上〜膝丈くらいの、やや長めの丈

特にライナー付きトレンチは、
ライナーを外せば春、付ければ秋〜初冬にも対応しやすいので、長く着たい人に人気があります。

秋のインナー選び｜ニット・タートル・スウェットで季節感プラス

秋らしさを出したいときは、インナーにニットやスウェットを取り入れると、ぐっと季節感が増します。

• 薄手タートルニット＋トレンチコート＋テーパードパンツ
• クルーネックニット＋シャツの重ね着＋トレンチコート
• スウェット・パーカー＋トレンチコートでカジュアルダウン

色は、ボルドー・マスタード・テラコッタ・深緑など、秋色を一つ入れると、全体が落ち着いた雰囲気になります。
通勤で着る場合は、ネイビーやグレーのニット＋黒パンツのような、シンプルな組み合わせも使いやすいです。

春のトレンチコートの特徴｜軽やかさを出す色・素材・インナー

次は春のトレンチコートです。
春は、冬の重たいコートを脱ぎ捨てて、明るい色や軽やかな素材を楽しみたくなる季節。
トレンチコートも、「軽さ」や「明るさ」を意識して選ぶと、季節になじみやすくなります。

春らしく見せる色の選び方｜明るいトーンで軽やかに

春のトレンチコートでよく選ばれる色は、次のようなものです。

• 明るめベージュ・ライトベージュ
• ライトグレー・グレージュ
• 淡いブルー・くすみピンクなどのやわらかいカラー
• ホワイト系（オフホワイトなど）

これらの色は、白シャツ・ボーダーカットソー・淡い色のニットなどと合わせると、
一気に春らしい雰囲気になります。
普段ベーシックカラーが多い人は、バッグやストールだけ春色にするのも気軽な取り入れ方です。

春向きの素材・厚み｜裏地なし〜薄手裏地でさらっと羽織る

春は、日中に暖かく感じる日も多くなります。
そのため、春向きのトレンチコートにはこんな特徴がよく見られます。

• やや薄手のコットン・ポリエステル・ギャバジンなど
• 裏地なし、または薄手の裏地で軽く仕上げている
• ロング丈・ミドル丈どちらも人気だが、軽めの生地で動きが出やすい

「春の終わり〜初夏まで長く着たい」という場合は、
裏地が厚すぎないものを選んでおくと、暑くなりにくく調整しやすくなります。

春のインナー選び｜シャツ・ブラウス・薄手ニットで軽やかに

春は、重ね着を減らしていく季節です。
インナーは次のようなアイテムが合わせやすくなります。

• 白シャツ・ストライプシャツ
• ボーダーや無地のカットソー
• 薄手クルーネックニット・ハイゲージニット
• ブラウス・とろみ素材のトップス

ボトムスも、淡いデニム・白パンツ・明るめスカートなどを合わせると、
全体が軽やかに見えます。
足元をスニーカーやパンプスにすると、通勤にも休日にも使いやすいバランスになります。

1着で秋春兼用したい人向け｜色・素材・シルエットの選び方

「クローゼットはすっきりさせたいから、トレンチコートはできれば1着で秋春両方使いたい」という人も多いと思います。
ここでは、秋春兼用で選ぶときのポイントをまとめます。

色はベーシックカラー＋中間トーンがおすすめ

秋春両方で着やすいのは、次のような色味です。

• ベージュ〜グレージュ（明るすぎない・暗すぎないトーン）
• やや落ち着いたライトキャメル
• ネイビー（インナー次第で春も着られる）

特に中間トーンのベージュ・グレージュは、

• 春：白・ライトグレー・パステルカラーなどと合わせて軽やかに
• 秋：ブラウン・カーキ・ブラックなどと合わせて落ち着いた印象に

と、色合わせで季節感を変えやすいのが魅力です。

ライナー付き・中厚地を選ぶと3シーズン使いやすい

秋春兼用で、できれば冬の手前や冬の終わりにも使いたい場合は、
ライナー付き・中くらいの厚みの素材を選ぶと、出番が増えやすくなります。

• 春：ライナーを外して、シャツや薄手ニットの上からさらっと羽織る
• 秋：ライナーを付けて、ニット・タートルネックと合わせる
• 真冬の手前：厚手ニット＋ライナー＋マフラーで防寒力をUP

素材は、ハリのあるコットンギャバジンなど、風を通しにくいものを選ぶと、
インナーとの組み合わせで温度調整しやすくなります。

丈感・シルエットの選び方｜ロングかミドルか

丈やシルエットは、好みで選んで問題ありませんが、
秋春兼用で使いやすいのは「膝前後のロング〜ミドル丈」と言われることが多いです。

• ロング丈：防風性が高く、秋〜初冬にかけて安心感がある
• ミドル丈：軽やかに見えやすく、春のコーデに合わせやすい

身長とのバランスや、よく履くボトムス（パンツが多いのか、スカートが多いのか）を考えながら、
「自分のワードローブに合う長さ」を選んでみてください。

シーン別｜トレンチコートの秋春コーデ例まとめ

ここからは、具体的なシーン別コーディネート例を、秋と春それぞれでイメージしやすいようにまとめます。
実際のアイテムは、手持ちの服に置き換えてイメージしてみてください。

レディース通勤コーデ（秋）

• 濃いめベージュのトレンチコート＋グレーニット＋黒テーパードパンツ＋ローファー
• ネイビートレンチコート＋白シャツ＋チェック柄スカート＋ショートブーツ

ニットやチェック柄を入れることで、秋らしい落ち着いた雰囲気になります。

レディース通勤コーデ（春）

• ライトベージュのトレンチコート＋白ブラウス＋ライトグレーパンツ＋パンプス
• グレージュのトレンチコート＋ボーダーカットソー＋白デニム＋スニーカー

トップスやボトムスを白や淡い色にすると、一気に春らしく見えます。

休日の大人カジュアルコーデ

• 秋：カーキトレンチ＋パーカ＋デニム＋スニーカー
• 春：ライトベージュトレンチ＋ロゴT＋カラースカート＋スニーカー

休日は、スウェット・パーカー・Tシャツなどのカジュアルなアイテムと合わせると、力の抜けた雰囲気になります。

よくある疑問Q&A｜「これってアリ？」を整理

Q1. 春用トレンチを秋に着るのはおかしい？

色や素材によっては、春用と言われるトレンチコートを秋に着ても問題ない場合があります。
気になるときは、

• インナーをニットやタートルにして季節感をプラス
• マフラーやストールで秋らしい色を足す
• 靴をブーツやローファーなど、少し重さのあるものにする

などの工夫をすると、秋らしい印象に近づきます。

Q2. 濃い色のトレンチを春に着ると重たくならない？

ネイビーやダークカラーのトレンチでも、
インナーとボトムスを明るくすることで、春らしく見せることができます。
白シャツ・白パンツ・明るい色のスカートなどを合わせると、コントラストがついて軽やかになります。

Q3. 「何度からトレンチコート」と決まっている？

トレンチコートを着る気温は「10〜20度前後が目安」と言われることが多いですが、
体質や風の有無、湿度などによって感じ方は大きく変わります。
「この温度なら必ずトレンチが正解」という確実な情報は確認できませんでした。
そのため、天気予報の気温だけでなく、自分の体感やその日の予定も合わせて判断するのがおすすめです。

まとめ｜トレンチコートの秋春の違いを知って、長く着回そう

最後に、トレンチコートの秋春の違いをもう一度整理します。

• トレンチコートは、一般的に春（2〜4月）と秋（10〜12月初め）に活躍しやすい
• 気温10〜20度前後が目安とされることが多いが、体感には個人差がある
• 秋は、濃いめベージュ・ネイビー・カーキなど落ち着いた色＋ニットやスウェットで季節感
• 春は、ライトベージュ・グレージュなど明るい色＋シャツや薄手ニットで軽やかさを
• 1着で秋春兼用するなら、中間トーンのベージュ系＋ライナー付き・中厚地が使いやすい
• インナーと小物の組み合わせ次第で、同じトレンチでも「秋らしく」「春らしく」見せられる

トレンチコートは、選び方と着こなし方を少し工夫するだけで、
長く・何シーズンも活躍してくれる定番アイテムになります。
「秋用」「春用」と決めつけすぎず、
色・素材・インナーを上手に組み合わせて、自分らしいスタイルを楽しんでみてください。

なお、本記事の内容は、一般的に言われている傾向やファッション情報をもとにまとめた一つの考え方です。
気温の感じ方や好みのスタイルは人それぞれ異なります。
最終的にはご自身の体感やライフスタイルに合わせて判断し、自分にとって心地よい着こなし方を選んでください。